[2971] 個人契約の怖さ! 2015/07/03 

 ご相談を受ける中で、個人ではどうにもならないほど大きな問題に発展してから言ってこられるのが、「個人間取引」の結果のトラブルです。賃貸契約の場合は「あの人は大丈夫そうだから」と言う理由で、不動産会社を通すと手数料が掛かるからと直接の契約をする方がおられます。

 しかし、親しい人ほどきちんとケジメを付けて契約しておかないと、人間関係が崩れてしまうのです。契約書を作っても形だけという方も多いです。中には契約書も無く、家主様から相続を受けた息子さんが困っておられるケースもあります。家賃の滞納となると、借主が悪いのになぜか家主さんが後ろめたくなり、ずっとイライラして督促も出来ない状態になるようです。

 それぞれの分野にプロフェッショナルがいます。不動産の登記も簡単なものであれば個人でも手続きが出来ます。しかし、「掛かる手間暇を考えたら、最初から司法書士に依頼していた方が良かった」という声をよく聞きます。

 不動産会社に手数料を支払い、仲介印を押した書類があると、万が一裁判になった場合は不動産会社がきちんと処理をします。専門的なアドバイスを受ける事が出来て、味方になってくれるのです。目先の僅かな手数料をケチった為に、ストレスを溜めて日々苦戦している家主様を見ると気の毒です。

 先日、賃貸物件をご案内した時の事です。お客様は良い物件なのに、なかなか決めかねていました。お返事を待っていてそのまま連絡が途切れてしまいました。ある日、管理会社の営業マンが来店して「アプローチさんが案内して下さったお客さん、直接こちらに電話が掛かってきましたよ。」と言われたのです。仲介手数料を抜いて貰って直接契約したいと思われたのでした。しかし管理会社が断ったとの事です。

 本来ならば裏切り行為なので頭に来る事なのですが、当社とすれば「この人を契約しなくて良かった」と思いました。案内した不動産会社を出し抜いて契約した場合、不動産会社は借主に仲介手数料を請求できますのでご注意下さい。

 管理会社も地元で商売をしていますから何かあれば悪いウワサが広がって商売がしにくくなります。だから教えて下さったのです。そのようなズルをする借主は、入居した後もクレームが多いのです。

 売買契約でも直接契約があります。しかしこれも怖いです。よく知っている方の土地でも重要事項調査をしたり、境界の確認をしておかないと、いざ建築する時にトラブルに発展し兼ねません。契約が無事に終わり、問題なく所有権移転出来たとしても、後で問題が発生し裁判になるケースもあります。個人間取引ではよくある事です。

 個人間取引をされる方は、不動産会社に不信感を持つような出来事があったのかも知れません。アプローチはその信頼を取り戻せるように一生懸命お手伝いさせて頂きます。特に心がけているのは、相手方が見つかり契約が決まっている時は、賃貸も売買も格安で書類を作成させて頂く事です。

 仲介に入るという事は責任が発生しますし将来に渡ってずっとお付き合いする事です。一般的に不動産会社は正規手数料を請求しますが、仲介させて頂くだけで有難いと考えています。

 法律とお金に係わる不動産取引です。自分だけの問題として考えるのではなく、何かあると家族・子孫に影響をを与えてしまうと認識し、自分がいなくなっても心配事が無いように今きちんと手続きしておきましょう。仲介手数料はお守り代なのです。

 賃貸の契約も更新後に仲介会社を排除される方がおられますが、契約書が無いと「期限の定めのない契約」となり、連帯保証人の問題・保険の手続きなども心配です。

 何か心配な事がございましたら、少し不安がある方でもご相談を承ります。いつでもお電話下さい。0120−241−060


  この記事は このアドレス で表示できます。




[ TOP ] [ HOME ]
CoolNote2 Ver 3.3