[2934] おかやま的ココロ! 2015/03/02 

 3月です。花粉症シーズンの真っ只中ですが皆さんは大丈夫でしょうか。暖かい日が増えてくるのは嬉しいですが、花粉症持ちの人にとっては春へ向けて乗り越えなければいけない季節とも言えます。

 しかしまだ朝と夜は肌寒い日もあり、朝、布団から出るのが億劫だという方もいるのではな
いでしょうか。睡眠が体に与える影響は大きく健康でいる為には良い睡眠環境を作ることも必要です。そこで、もしもなかなか寝付けない時にできる、とっておきの方法をご紹介したいと思います。

「4-7-8呼吸法」と呼ばれるもので誰でも簡単にできます。息を吐いて吸うのを繰り返すだけなのに驚くほど効果があるという方法です。

 やり方は簡単。まず息をゆっくり口から吐き出す。このときヒューっと息の音たてるのがポイント。次に口を閉じ、4秒かけて鼻から息を吸う。そして7秒間息を止め、8秒かけて口から息を吐き出す。このときもヒューっと息の音が聞こえるように意識しましょう。この数字の組み合わせが、脳に化学作用のような影響を及ぼし、心拍数が落ちて気持ちが落ち着き、すぐに眠りにつくことができるといいます。

 半信半疑でやってみた人の話によると、翌朝目覚めたとき、8秒間息を吐く段階までいったかどうか記憶がまったくなかったそうです。それほどあっという間に寝落ちしてしまったということです。人はストレスや不安を感じると、アドレナリンが血管をかけめぐり、心拍数が速くなり、呼吸が浅くせわしなくなります。

 しかし、この呼吸法を試すと、まるで鎮静剤を飲んだような気分になります。呼吸が浅くなっているとき、7秒止めて、8秒で吐くためには、体は心拍数を無理やり落とすしかありません。息を7秒止めて、わざとゆっくり8秒吐くと、連鎖反応が起こり、全力疾走からゴールでスローダウンするような感じになります。

 初めて試そうとすると、必死に息を吸おうとして、早くカウントしたくなると思いますが、あくまでも7秒と8秒という数字は守って、休みを入れずにやること。通常の呼吸ではなく、この4-7-8を連続して4セット繰り返すのです。

 本当に心拍数が少なくなって、心が穏やかになり、体全体がリラックスしてきます。まるで穏やかになり、体が弛緩し、最初のセットを覚えていなくくらい、コトンと寝てしまうかもしれません。

 麻酔にかかる感覚というのがわかるでしょうか? 
つい今しがたまで意識があったのに、次に覚えていることははっと目覚めた瞬間だったというアレです。あの感覚に似ています。

 この呼吸法のからくりはこうです。ストレスや不安にさらされている人は、長いこと息をひそめている状態にあります。ストレスが原因で呼吸が短く浅くなるため、無意識のうちに息をひそめてしまうのです。4秒カウントしながら息を吸うと、取り込む酸素量が増え、7秒息を止めることで酸素が血流に影響を与える時間ができ、8秒かけて吐きだすことで肺から二酸化炭素が吐き出されるという仕組みです。

 この呼吸法は、効果的に心拍を抑え、血流の酸素量を増やすため、少し頭が朦朧としたような気分になり、穏やかな鎮静剤のような効果が生まれる原因になっているのかもしれません。自分で呼吸をコントロールできるため、すぐに心臓も気持ちも中枢神経系も、リラックスします。

 こうした呼吸法は、ヨガや東洋の健康法の一部として何世紀も昔から行われてきましたが、西洋文化ではあまり広まっていません。4-7-8呼吸法のエキスパート、ドクター・アンドリュー・ウェイルは、医療やヨガ、ストレス軽減やリラクゼーション全般と融合させてこの技術の普及に、なんらかの形で貢献しています。

 この呼吸法で不眠症などの深刻な病気と闘うことができたり、臨床的な効果があるかどうかははっきり言えませんが、ひとつ言えることはその人に効果があれば、タダで瞬時に眠ることができるだけでなく、さまざまなことに効果があります。

 悩み事があるときに眠れる方法として使えて、夜中に目が覚めてしまって、翌日にやらなければいけないことが気になってもすぐに眠りに戻ることができます。一大イベントの前で神経質になっているときでも、なにかに腹をたてて気を鎮めたいときにも、落ち着くことができるのです。

 ぜひ皆さんもこの方法を試してみてください。体への好影響が出てくるかもしれませんね。とはいっても、私自身、花粉症のこの季節は鼻から酸素を取り入れることが困難になるので、花粉シーズンが過ぎてから試すことになりそうです。それではまた。

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