[2938] 賃貸業のリスクとは? 2015/03/12 

 分譲マンションを賃貸しようと考えられている方が、ハウスクリーニングのご相談に来店されました。金額を聞きに来られたのです。浴室だけのクリーニングはいくらか、他のネットに乗っている部分的なクリーニングを依頼する方が安くないか」など、ご自身でいろいろと検討されているようでした。

 今までご自分で住んでおられて、今から借主を見つけて賃貸されるのですが、あまりリフォームにお金を掛けず、不動産会社を入れないで自分で契約されると言うのです。少し驚きました。お気持ちは分からない事は無いですが、これは大変危険だと思いました。

 賃貸にするお部屋は、ある程度リフォームしなければ借主が見つかりません。綺麗にしていても物件が飽和状態なので成約率が低いのですから。ハウスクリーニング代は賃貸契約書の中で借主負担とする事が出来ます。これを家主による簡単な清掃しかしていないと借主は支払いません。専門家によるハウスクリーニングは設備・サッシ・床ワックスも含めて至れり尽くせりです。

 不動産会社を通さない考えは、もしかすると「不動産会社に支払うお金がもったいない」のでしょうか? 私は直接契約のデメリットとメリットを説明しました。まずデメリットは保証会社の審査や家賃保証が受けられない・契約書が無ければ裁判が出来ない・トラブルがあった時に個人間の解決は難しい・・・など。メリットは不動産会社が良いお客様を探す・家賃は保証会社が立て替えて払う・トラブル解決は不動産会社が行う・家主借主に相続があった時でも安心・・・など。

 重要な説明する事がたくさんあるのですが、もし私が一般の家主になった時でも必ず不動産会社を通します。現在家主業をされておられる方の中には、更新は自分でする・または書類は作らないと言われる方がおられます。しかし、借主様も長く入居していると勤務先・家庭の事情が変わる・また亡くなってしまう可能性もあります。借主様だけでなく家主様も万が一の事を考えて更新手続きは必要不可欠です。

 家賃を払わない事が続き出て行って貰おうとした時に相手を訴えるにも契約書が必要です。約束は口頭では証拠が無いですし家賃管理もきちんとしておかなければなりません。居住権が発生すると強制退去が本当に難しいのです。契約書では家賃を2ヶ月滞納すると強制退去させられると記載していますが、現実的にはいろいろな過程を踏んで裁判しなければなりません。

 不動産会社を通すのは自分で背負うリスクを考えると安い金額です。そして大きな安心を得られて、ご自身が動き回る時間を別の事に有意義に利用出来ます。簡単に言うと保険かお守りに当たります。家主業というのは決して容易いものではありません。大きなリスクを背負う一大事業です。いろいろなアドバイスをさせて頂きますのでご相談下さい。

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