[2941] 今月のイフォーム事情! 2015/03/25 

 高齢化が進む昨今、リフォームの性質もそれに適応したものが選ばれるようになってきています。内閣府の発表によると、平成25年度の調査では総人口の25%が65歳以上の高齢者であり、実に4人に1人という割合を占めているそうです。

 当社にご来店されるお客様でも、高齢者の方が賃貸物件を探すケースが年々増加しているように感じます。今年の引越しシーズンでは、息子さん、娘さんが一人身である親御さんの住む部屋を探すというケースがすでに何件かありました。

 確かに、高齢者の割合を考えてみると、高齢者が借りやすい、住みやすい、といった賃貸物件に大きな需要が生まれるのは当然のことかもしれません。では、高齢者の方が住みやすい物件にするには、具体的にどのようなリフォームをすればいいのでしょうか。

 まず、バリアフリー工事というものは一般的に広く知られているところだと思います。しかし既存物件をバリアフリーにするというのは手軽にできない場合も多いと思います。建物回りに段差が多くあると、室内の段差だけを解消してもあまり意味はないですよね。

 そこで、多少の段差があっても問題を解消できる方法というのが「手すり」です。これは手軽にできますし、室外、室内ともに後付けで済むということから安価で施工できるというのが利点です。そこで、手すりを取り付ける場合のポイントをご紹介します。

 手すりの効果的な設置場所というのは、屋内や屋外において「長い距離を歩く部位」「急傾斜のある部位」「立ち座りする部位」「滑りやすい部位」などです。賃貸物件の場合はある程度万人に必要とされることを念頭に、玄関、トイレ、浴室、廊下、階段などが設置場所として最適だと思います。

 手すりの種類というのも色々あり、縦手すりは、床面に対して垂直に設置するもので、立ち止まってドアを開け閉めしたり、比較的大きな段差を超えるときなどに、姿勢安定などの目的で多く使われています。

 L字型手すりは、水平手すりと縦手すりがひとつになった形と機能をもっています。トイレや浴室、玄関など、便座やいすなどで「立ち上がり動作」を行うところでよく使われます。

 波型手すりは(病院や駅などでも見かけたことはありませんか?くねくね曲がった波型の手すりです)この波型が、立ち上がるのに、身体を引き寄せたり、踏ん張ったりするとき、握りやすい角度を選べるようになっています。

 また、手すりの高さですが、「75〜85pの高さにする」というのが目安になります。これは、不特定多数が使用する公共の建物などに適応する人間工学的な研究による数値です。

 このように、一言で手すりと言っても、色んな種類や設置方法があるのです。賃貸物件が飽和状態の今、各業者、それぞれのオーナー様が他物件との差別化を図るため、様々な好条件を打ち出すようになっています。

 今回ご紹介したような、「高齢者にやさしい物件」というイメージを前面に打ち出すというのも、他物件との差別化につながるでしょう。既存物件が生き残るための方法は、きっとまだまだあると思います。

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