[2956] 古い分譲マンションの空室率! 2015/05/12 

 日本の空家率は増加の一途を辿っています。昨年の7月に総務省発表によりますと、全国の「空家率」は820万戸となり、総住宅数に占める割合が13・5%と過去最高を更新しました。社会問題化しつつあるこの「空き家問題」に、どう対処すべきなのでしょうか。

 驚く事に、都心部マンションでは異様な空家率があります。千代田区36%、中央区28%、荒川区19%。都心の良い立地、千代田区・中央区、80年代後半から、1Rマンションがたくさん建築されました。今空家になっているような当時の物件は、18uから25uくらいまででしょう。いわゆる投資用のマンションです。

 買った方たちは、地方の公務員の方とか、遠方にいらっしゃるお医者さんとかで、自分は住まないで投資用として買っています。その方たちは、不動産そのものにはあまり関心がありませんし、空家になっても賃料を下げるようなこともしない方が多いです。ですから空家になってしまうのです。

 新築のときは満室でスタートしているのですが、建物が陳腐化し、老朽化していく中で、本来は、お金をかけて綺麗にするか、あるいは賃料を下げるか、なんらか経営努力をしないといけないのですが、そういうことをしないケースが多くなっています。

 マンションはあくまでも共有財産ですから、マンション全体の改修・補修などのリフレッシュをするには話し合いが必要です。投資用物件が多いマンションでは、年に一度の総会に出席する人がほとんどおられないのが現状で、大規模修繕が出来なくなるケースが出ています。

 そもそも所有者全員がそこに住んでいるマンションでも、建て替えはとても難しいです。投資用マンションの場合は、所有者の皆さんが遠方に住んでいることも多く、なおさら難しくなります。

 指扇駅近くの昭和に建てられた分譲マンションは、賃貸で貸されているお部屋が多いです。今の所どのマンションも大規模修繕などが行われており、まだ大きな問題は発生していませんが、相続などが発生すると別の問題が発生するかも知れません。

 これから人口が減ってきて、空家はどんどん増えます。「今年、小学校に入学したこどもが30歳を少し超えた頃に、3件に1件、36%が空き家」になると言われています。

 野村総研の試算によりますと、2040年、26年後ですが、このままいくと36%から40%が空家になる。「お隣はき家」の時代です。東京23区でも空家対策をしている時代です。空家率が20、30%になるというのは、もはや現実的な未来です。

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