[2983] 困った借主さん達! 2015/08/05 

 人間同士のお付き合いが難しい時代になったと感じます。ストレスを抱えている人が増加して、話すたびに内容が変わってしまったり、約束を守らない人も増えました。賃貸の契約後にトラブルを起こす人はありましたが、最近は契約前にも優柔不断の人がいて、家主様にご迷惑をお掛けした事がありました。

 見た目には解らない、精神的な疾患を持つ人も増えてきて、自殺願望になったり被害妄想が出る人もおられます。最近は医学の進歩によって、きちんと治療すればある程度まで症状は抑えられるそうですが、人に迷惑を掛けるような事態となり、警察官を呼ぶ事件もありました。

 生活保護を受けている女性の家賃滞納がありました。今までにも何度か家賃が遅れていたのですが、家主様の連絡が遅かった事もあり、半年分にもなってしまいました。今では役所から直接家主様の口座に振り込んでもらえる「代理納付」をする事が多いですが、女性の方でまさか家賃分を使ってしまうとは予想もしていませんでした。

 しかし、生活保護受給ですと収入がそれ以上あるわけではありませんので、溜めてしまった家賃を支払える能力が無いに等しいです。家主様から連絡がありますと、その都度話し合うのですが、悪びれる様子もなく話し方がきついと警察に電話されました。

 当然、アプローチでは脅すような事を言うはずもなく「賃料を3ヶ月滞納すると強制退去となります」と伝えただけです。契約書に書いてある事を話して脅迫に感じたそうですが、この方も「責任能力が無い・被害妄想の傾向がある」のでしょうか。

 生活保護を受給しながら子育てしている方は子供さん達の教育の為にも金銭面や生活面をきちんとしてきましょう。別件ですが、以前に家賃督促の手紙を持って行ったとき、お母さんが自宅にいるのにも関わらず子供が「お母さんはいない」と言って嘘を付いていました。さて、成長したらどんな大人になるのでしょう?

 夜逃げされた方もおられます。住み替えをされる方は、いろいろな事情があります。最近の傾向として、生活費を抑えるように家賃の安い・契約金が少ない物件への住み替えが多くなっています。同じ位の広さでもインターネットで探すと安く感じるものが増えていますので。

 自宅を売却して、賃貸マンションに引っ越した親子さんがおられました。お母さんは年金収入があり、息子さんは働いています。保証会社による入居審査が通りましたので、契約に進みました。しかし数か月経ったところで母親が亡くなってしまったのです。そして息子さんは仕事を辞めていました。

 母親の年金を家賃支払いにしていたのに、母親が亡くなって、仕事をしなくなり収入が無くなった息子さんは、マンションを出て今は行方が解りません。連絡も取れません。保証会社に連絡をしますと、何度か訪問したり手紙を残し法的に問題の無い手続きを踏んで、戻る様子が無いと判断すると室内の確認をしました。母親の位牌や遺影が無いと確認すると「もう戻ってこないでしょう」と言われました。

 とにかく、世の中を悲観して室内で事件を起こすような事が無かったので安心です。一戸建てから引っ越してきたので、荷物が多く保証会社が荷物の移動が大変だと話していました。

 今後の見通しとして、一定期間様子をみながら室内の荷物を保証会社の倉庫に移動します。未納の家賃等はすべての処理が終わったところで、保証会社が全額支払って下さいます。過去にこのような例がありましたので、入居者が行方不明になっても私たちは慌てません。

 家主様は不動産賃貸業という事業をされています。どのような事業にもリスクは伴います。
考えられるリスクとは、家賃の滞納・近隣とのトラブル・行方不明・病死などです。将来に渡っての最大のリスクは「空室増加に伴う保証家賃の減額」でしょう。相続税対策がローン返済に四苦八苦になってしまわないよう、要注意です。

 いつもご説明させて頂いている事ですが、不動産賃貸業は管理会社に任せきりにしてはいけません。時代が変われば管理内容や収支にも変化が起こります。ご自身の後継者さんが困られないよう、リスクを後回しにしないよう、充分な計画性が必要です。困られる前にアプローチがアドバイスさせて頂きます。当社の新社長は34歳です。家主様と今後30年以上のお付き合いが出来ます。

 アプローチは三代目の子供達が4人控えています。長く皆様とお付き合いが出来る地域専門の不動産会社として、地道に努力を続けます。


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