[2985] 今月のリフォーム事情! 2015/08/08 

 賃貸マンションなどで良く「網入りガラスにヒビが入ってしまった」という相談を受けます。以前、熱割れによる網入りガラスのヒビは入居者が入っている保険が適用されるという記事を書きましたが、そもそも網入りガラスを普通のガラスに交換してしまえば問題がなくなると考えるオーナー様もいらっしゃいます。

 ところがその考え方には場合によっては落とし穴があることも知っておかなければなりません。アプローチで取引しているサッシ屋さんから網入りガラスについての有益な情報をお聞きしたので、少し調べてみました。

 まず、網入りガラスの特徴として「防犯性の高さ」を思い起こす方が多いと思いますがこれは実際には間違いだそうです。網入りガラスだからといって特別破られにくいということはなく、むしろガラスが飛び散らない分泥棒が安全に進入できるということもあるようです。では何のために網入りガラスなのかというと、「防火対策」のためです。

 消防法では、防火地域または準防火地域に該当する地域の建物には、網入りガラスを設置する義務があります。建物が防火地域だった場合、道路中止線や隣地境界線から1階が3m、2階が5mにかかる窓には法律で防火対策の製品を使用しなくては行けないと義務付けられているのです。

 万が一火災が起きてしまった場合、普通のガラスは火災による熱で割れてしまい崩れ落ちてしまいます。そうなると火災の範囲がより広がり被害が大きくなってしまいます。網入りガラス自体は割れてしまいますが、中に入っている網によってガラスが崩れ落ちるのを防ぐ為、火災が広がることを防いでくれるのです。

 以上のことを踏まえ、指定された地域の建物のオーナー様はご注意いただければと思います。

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